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隠し球が決めた小保方さんの研究不正確定

2014/05/09

 STAP細胞騒動が新局面に入りました。昨日(2014年5月8日)、理化学研究所の研究論文の疑義に関する調査委員会(委員長渡部惇弁護士)は、理研理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター(CDB)小保方晴子ユニットリーダーの不服申し立てを拒絶、再調査を行わないことを記者会見で発表したのです。

 既に5月7日に理研の理事会もこれを了承、小保方ユニットリーダーの研究不正が確定しました。理研は懲戒委員会を同日設置、小保方ユニットリーダーや理研CDBの笹井芳樹副センター長、加えて理研理事会のメンバーなど管理職の処分を検討し始めました。理研の規定では研究不正が認定された場合は、懲戒解雇か、諭旨退職という厳しい処分が用意されています。

 今回の事件の対応に関する理研のバタバタ振りは目を覆うばかりです。そもそも調査委員長の論文疑義発覚による辞任と調査委員の論文疑義疑惑も解決する前に、今回のような研究不正を確定すること自体に疑問符を付けざるを得ません。しかし、味噌を付けた理研の調査委員ですが、不服申し立て拒絶の理由書は極めて説得力あるものでした。調査の最終報告書でも明らかにされなかった隠し球を用意していたのです。

 

著者プロフィール

宮田満(日経BP 医療メディア局アドバイザー)●みやた みつる。79年日本経済新聞社に入社。日経メディカル編集部などを経て、85年に日経バイオテク編集長に就任。2018年より現職。慶応義塾大学先端生命科学研究所客員教授、三重大学大学院地域イノベーション学研究科客員教授。

連載の紹介

宮田満の「Mmの憂鬱 Selection」
バイオ分野で30年の取材歴を持つ宮田氏が、バイオテクノロジーやわが国のバイオ産業の真相、ビジョンを独自の視点でお伝えする日経バイオテクONLINE「Mmの憂鬱」。この連載の中から、日経メディカル Online読者に関心がありそうな記事をセレクトしてご紹介します。

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