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【連載第7回】
骨粗鬆症新薬開発の最前線 その2

2007/05/24

 第6回では、近い将来、我が国の骨粗鬆症治療に応用される可能性が高い薬剤として、ビスホスホネート製剤選択的エストロゲン受容体モジュレーターSERM)について紹介した。今回は、抗RANKL抗体副甲状腺ホルモンPTH)、ラネリック酸ストロンチウム、新世代ビタミンD製剤について解説する。

◆抗RANKL抗体
 Receptor activator of nuclear factor κB ligand(RANKL)は骨芽細胞系間質細胞などで発現している破骨細胞分化誘導因子である。RANKLは腫瘍壊死因子(TNF)スーパーファミリーに属し、細胞膜結合蛋白質として発現し、細胞接触を介して破骨細胞前駆細胞にシグナルを伝え、成熟破骨細胞に分化させる機能を持つ。

 このRANKL作用が消失すると破骨細胞が失われ、大理石骨病となることが証明されている(引用文献1)。このRANKL分子を標的として登場したのが抗RANKL抗体デノスマブ、AMG162)である。デノスマブは高親和性でRANKLに結合し,破骨細胞前駆細胞などに発現しているRANKとの結合を阻害する。

 デノスマブは、閉経後女性を対象とした第I相臨床試験で安全性と薬理学的プロファイルが検討され、第II相試験では年2~4回の皮下注射によりアレンドロネートと同等の骨量増加作用と骨吸収抑制効果を示すことが明らかにされている。

 昨年、第II相試験で低骨密度閉経後女性の骨密度などへの影響を検討した結果が発表されている(引用文献2)

著者プロフィール

和田誠基(城西国際大学薬学部教授)●わだ せいき氏。1986年防衛医大卒後、陸上自衛隊医官として勤務。95年防衛医大指導教官、陸上自衛隊衛生学校教官。97年埼玉医大内分泌糖尿病内科講師。2004年より現職。

連載の紹介

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