現在、わが国では骨粗鬆症治療に、新世代ビスホスホネートやラロキシフェンを主体とした骨吸収抑制薬が用いられているが、海外では自己注射による副甲状腺ホルモン(PTH)やラネリック酸ストロンチウムなど骨形成にも作用を示す薬剤が、経口・注射など多様な投与経路で使用されるようになっている。
そこで、近い将来、わが国の骨粗鬆症治療に応用される可能性が高い薬剤を紹介しよう。
◆ビスホスホネート製剤
国内では、2006年9月にアレンドロネートの週1回製剤が認可され、まもなくリセドロネートに関しても週1回製剤が使用可能になると思われる。
これら週1回製剤は、骨密度の変化および骨代謝マーカーの推移から連日製剤と比べて、薬効は同等であることが示されている。また海外では、同系統の薬剤の販売実績のうち、週1回製剤が約90%を占めている。週1回製剤は副作用の軽減という観点からも優れており、高いコンプライアンスを確保できる。
新規に会員登録する
会員登録すると、記事全文がお読みいただけるようになるほか、ポイントプログラムにもご参加いただけます。
著者プロフィール
和田誠基(城西国際大学薬学部教授)●わだ せいき氏。1986年防衛医大卒後、陸上自衛隊医官として勤務。95年防衛医大指導教官、陸上自衛隊衛生学校教官。97年埼玉医大内分泌糖尿病内科講師。2004年より現職。

連載の紹介
【臨床講座】骨粗鬆症診療の最新エッセンス
骨粗鬆症の日常診療で押さえるべきポイントは? 骨と骨代謝の本質を分かりやすく解説するとともに、2006年に改訂されたガイドラインを念頭に置いた骨粗鬆症の診断、薬物療法、食事療法などの最新動向を紹介します。
この連載のバックナンバー
-
2007/06/07
-
2007/05/31
-
2007/05/24
-
2007/05/17
-
2007/05/10