日経メディカルのロゴ画像

【連載第4回】
骨粗鬆症治療の薬物選択のポイント その1

2007/04/26

 骨粗鬆症治療の目標は、骨粗鬆症により上昇した絶対骨折危険率を、健常人のレベルまで下げることにある(引用文献1)。その基本は、食事療法運動療法だ。食事療法によりカルシウムやビタミンDを十分量摂取し、適度な運動で骨に力学的刺激を加え、骨密度の維持・増進に努めることが重要だ。

 しかし、食事療法と運動療法のみでは、骨粗鬆症による骨折リスクを十分に低下させることは困難であり、必要に応じて薬物療法を行わなければならない。

 現在の薬物療法では、新規ビスホスホネート製剤、塩酸ラロキシフェンの投与によって、骨折危険率を30~50%程度低減させることが示されている。したがって、骨折危険性が高く、骨粗鬆症と診断された患者では、これらを中心とした薬物療法が必須となる。

治療開始基準を押さえよう
 世界保健機関(WHO)では、低骨密度以外に、既存骨折、喫煙、アルコール多飲(1日2単位以上:日本酒2合にほぼ相当)、両親の大腿骨頚部骨折の既往、高齢、関節リウマチ、ステロイド薬の使用など7項目を臨床的骨折危険因子としてメタ解析により確認し、診断基準とは別に、治療介入基準を提唱している(引用文献2)

著者プロフィール

和田誠基(城西国際大学薬学部教授)●わだ せいき氏。1986年防衛医大卒後、陸上自衛隊医官として勤務。95年防衛医大指導教官、陸上自衛隊衛生学校教官。97年埼玉医大内分泌糖尿病内科講師。2004年より現職。

連載の紹介

【臨床講座】骨粗鬆症診療の最新エッセンス
骨粗鬆症の日常診療で押さえるべきポイントは? 骨と骨代謝の本質を分かりやすく解説するとともに、2006年に改訂されたガイドラインを念頭に置いた骨粗鬆症の診断、薬物療法、食事療法などの最新動向を紹介します。

この記事を読んでいる人におすすめ