痛みは患者が感じている主観的な体験で、周りに理解してもらいにくく、精神的にも苦しいものである。その苦しみは、痛みを抱えている患者だけでなく、最もよき理解者になり得る家族などにとっても同様だ。身内が苦しんでいる状態は苦痛を引き起こし、その状態を放置するのは難しい。

 当院にも、患者の家族が「何とかしてあげたい」と思い、一緒に来院するケースは多い。この家族の愛情や協力は痛みの治療においてプラスに作用するものだが、その反面、ときにはそれが患者の「利得」となり、治療の妨げになることがある。

難治化した慢性痛の影に疾病利得の画像

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