器質的所見が見られないにもかかわらず、慢性痛を訴える患者の中には、精神的な苦痛・ストレスが身体症状として現れる身体化症(身体表現性障害)による疼痛に苦しむ症例が一定数存在する。また、発達障害の人が慢性痛を訴える場合、「痛み」を表現する言葉が異なっていたり、痛覚閾値が正常から逸脱している場合がある。

 これらの特殊ケースでは、診療した経験があったり存在を意識していないと適切な対処が遅れやすい。本稿では、私たちが経験した身体化症の症例と、発達障害であった慢性痛患者の症例について経過を示した上で、それぞれの特性、問題点、治療法などに関して述べていく。

厄介な慢性痛への対応で注意すべき2つのタイプの画像

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