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第3回 50歳代女性、右顎が痛い
医科・歯科の境界領域に隠れた「あの難病」

2018/08/07
西須 大徳、牛田 享宏(愛知医科大学病院痛みセンター)
医科・歯科の境界領域に隠れた「あの難病」の画像

 前回は慢性痛の診療について、癌などの生命に関わる疾患を疑わせる症候「レッドフラッグ(red flag)」を見逃さないことの重要性を述べた。

 診断エラーが引き起こされる原因の多くは、医療者の認知バイアス(病態認識の誤りや偏り)によるものである。ただこのほか「医療者が疾患や症状の出方を知らない」から診断できないという状況も起き得る。

 特に医師が苦手にしがちなのが医科と歯科の境界領域にある疾患だ。これから、この医科と歯科の境界に「レッドフラッグ」が潜んでいた症例を紹介する。このような患者がもし目の前に現れたら、皆さんはどのように対応するだろうか。

著者プロフィール

牛田享宏(愛知医科大学学際的痛みセンター教授)●うしだ たかひろ氏。1991年高知医科大学卒。神経障害性疼痛モデルを学ぶため1995年テキサス大学医学部客員研究員、2004年ノースウエスタン大学 客員研究員、同年高知大学整形外科講師を経て、2007年から現職。慢性の痛みに対する集学的な治療・研究に取り組み、2012年から愛知医科大学医学部運動療育センター長を併任。厚生労働省の「慢性の痛み診療・教育の基盤となるシステム構築に関する研究」の研究代表者。

連載の紹介

「こじらせ疼痛」にどう向き合う
慢性的な疼痛は、身体的な問題、精神心理的問題、社会問題が複雑に合わさって生じるものです。そのため、慢性疼痛を抱えた患者の診療には麻酔科、精神科、整形外科など様々な診療科の知見を組み合わせた集学的・統合的な治療が求められます。本連載では、疼痛をこじらせてしまった症例を取り上げ、症状の経過を振り返りながら、日常診療で見落としがちな特徴的な症状・病態・経過、薬剤処方における注意点、患者への接し方などについて解説いたします。

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