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【第3回】外用抗真菌薬
実際の効き目が添付文書とは異なることも

2014/12/30
常深祐一郎

 皮膚の真菌症は非常に頻度が高く、外用抗真菌薬はどの診療科の医師でも処方することがあることでしょう。しかし、添付文書に記載されている効能・効果が必ずしも実際の効果と一致しているわけではなかったり、病変の状態を考慮しないと刺激性皮膚炎によってかえって悪化することがあるなど、処方に際して押さえておくべきポイントが意外と多くあります。また、使用範囲や使用期間などの患者指導も重要です。気軽に「とりあえず出しておく」とうまくいかないこともあります。

 今回から、数回にわたって外用抗真菌薬について解説します。初回は、各菌種に対する効果を確認しましょう。


これだけはおさえよう
◆添付文書に記載されている「効能・効果」と「実際の効果」は必ずしも一致しない

実際の効果を確認する

 外用抗真菌薬には、ルリコナゾール(商品名ルリコン)、ラノコナゾール(アスタット他)、ケトコナゾール(ニゾラール他)、ネチコナゾール塩酸塩(アトラント)、ビホナゾール(マイコスポール他)、アモロルフィン(ペキロン)、リラナフタート(ゼフナート)、テルビナフィン塩酸塩(ラミシール他)、ブテナフィン塩酸塩(ボレー、メンタックス他)、そして9月に発売されたエフィナコナゾール(クレナフィン)があります。

※エフィナコナゾールを含有した爪白癬治療用の外用薬クレナフィンについては、評価がまだ定まっておらず、後日、改めて解説する予定です。

 白癬やカンジダ症、マラセチア感染症などの原因菌は、白癬菌、カンジダ、マラセチアなどの真菌です。皮膚の真菌症は表在性であるため、多くの場合、局所治療薬すなわち外用抗真菌薬が使用されます。外用抗真菌薬は、全ての菌に効果が高いものや、特定の菌にのみ効果の高いものなど特色があります。

 ここで注意したいのは、外用真菌薬の場合、添付文書に書かれた「効能・効果」と実際の効果が必ずしも一致するとは限らないことです。まずは、そのことを意識してみてください。

 表に、添付文書上の効能・効果と、実際の効果をまとめました。

著者プロフィール

常深祐一郎(東京女子医科大学皮膚科准教授)●つねみゆういちろう氏。1999年東京大学卒。東京大学病院と国立国際医療センター病院皮膚科で研修後、東京大学皮膚科医員、助教を経て、2014年から現職。医学博士。

連載の紹介

皮膚科のくすり虎の巻
外用薬をはじめとする皮膚科の薬の使い方について解説します。薬剤ごとに、ちょっとした使い方のコツと注意点を紹介。教科書的なことはなるべく省略し、私が臨床の場でマスターした勘所をしっかりお伝えしていきます。

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