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主訴:入院後の突然のけいれん(正答率:56%)
患者プロフィル:65歳男性、ホテル経営者

2013/05/02

 朝食前、急に胸痛が出現し、冷汗と嘔吐を認めた。発症から3時間後、家族と共に救急車にて搬送された。既往歴は高血圧症(近医に通院中。内服薬はカンデサルタン8mg/日)。喫煙あり(1日1箱)。

 来院時の身体所見は、意識清明だが、外観は重度病的。顔面冷汗あり。胸痛の程度は9/10(10段階評価)。体温35.7℃、血圧120/90mmHg(左右差なし)、脈拍70回/分、呼吸数19回/分。頸静脈圧の高さは胸骨角より垂直5cm。心臓の聴診でS4を聴取、呼吸音は正常。四肢にチアノーゼや浮腫なし。12誘導心電図では、II、III、aVF誘導でST上昇(3mm)、V1~6でST低下(2mm)あり。胸部単純ポータブルX線写真で肺うっ血や縦隔の拡大はなし。

 輸液ルートを確保後、アスピリン200mgを口腔内で噛み砕かせ、クロピドグレル300mgを経口投与、未分画ヘパリン5000単位をボーラス静注した。

 以上の経過より、緊急で循環器科に電話でコンサルトすることにしたが、そのとき突然「患者さんがけいれんしています!」とナースコールがあった。急いで駆け付けると、意識は呼びかけに反応なく、顔面蒼白で、頸動脈の拍動は触れなかった。そのときのモニター心電図の所見を下記に示す。

著者プロフィール

徳田安春(筑波大水戸地域医療教育センター・水戸協同病院総合診療科教授)●とくだやすはる氏。1988年琉球大卒。沖縄県立中部病院総合内科、聖路加国際病院/聖ルカ・ライフサイエンス研究所を経て、2009年より現職。

連載の紹介

【臨床講座】内科救急臨床力テスト
2次救急に内科疾患の患者が運び込まれた際に、どのような処置をし、何を投薬すべきか。徳田安春氏が、全国の医師を対象に同じ設問で行った調査の結果を交えながら、クイズ形式で救急医療のピットフォールを解説します。

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