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主訴:2日前からの腹痛、嘔吐(正答率:77%)
患者プロフィル:75歳男性、元公務員

2013/03/04

 2日前から腹痛が徐々に出現し、食欲が低下した。昨日から排便もない。腹痛は当初間歇的だったが、今朝より持続痛となり、悪心・嘔吐(計2回)も出てきたため、初診外来を受診した。高血圧症で近医に通院しており、アムロジピン(商品名ノルバスク、アムロジンなど)5mg/日を服用中。既往歴は、60歳時に胃癌で胃部分切除の手術を受けている。

 来院時の身体所見は、意識清明だが外観は中等度病的。顔面蒼白、冷汗なし。腹痛の程度は7/10(VAS)。体温36.7℃、血圧130/80mmHg、脈拍90回/分、呼吸数18回/分。頭頸部、胸部に異常はなし。

 腹部はやや膨満しており、聴診で金属音(metallic sound)が聴かれた。上腹部に中等度圧痛を認めるものの、筋性防御(guarding)、反跳圧痛(rebound tenderness)、打診圧痛(percussion tenderness)はいずれも認めなかった。

 立位胸部単純X線写真で腹腔内にfree airなし。立位腹部単純X線写真でair-fluid level (ニボー:niveau)形成を伴う小腸拡張像を認めた。末梢ラインを確保し、リンゲル液の輸液を開始。腹部エコーと造影CT検査では小腸の拡張と内部液体貯留があり、空腸の途中で径変化(caliber change)を認めた。腹水はない。

 ここで、外科に電話で緊急コンサルトを行うことにしたが、そのとき「患者さんが緑色の液体を嘔吐した」とナースコールがあった。

著者プロフィール

徳田安春(筑波大水戸地域医療教育センター・水戸協同病院総合診療科教授)●とくだやすはる氏。1988年琉球大卒。沖縄県立中部病院総合内科、聖路加国際病院/聖ルカ・ライフサイエンス研究所を経て、2009年より現職。

連載の紹介

【臨床講座】内科救急臨床力テスト
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