「はしかなんて子供の病気だろう」。一般市民はもとより、第一線の医師であっても、つい最近までそう思っていた人は多いのではないだろうか。しかし、現在のわが国における麻疹の流行状況は、一昔前とは全く様相が異なる。
2007年、日本全国を席巻した麻疹流行の中心となったのは、乳幼児ではなく、10代、20代の若年者だった。感染症発生動向調査における15歳以上の「成人麻疹」の流行は、1999年以降で最大規模となり(図1)、学校閉鎖が相次いだことは記憶に新しい。
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著者プロフィール
多屋馨子(国立感染症研究所感染症情報センター第三室〔予防接種室〕室長)●たや けいこ氏。1986年高知医科大学(現高知大学)卒。2001年国立感染症研究所感染症情報センター主任研究官。

連載の紹介
【臨床講座】麻疹の流行に備えよ
「はしかは子供の病気」というのは、もはや過去の常識。非常に強い感染力を持ち、時に健康な人を死に至らしめる麻疹に、日常診療でどう立ち向かえばいいのか。診断・治療・予防に役立つ基礎知識をまとめました。
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