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NSAIDsやアセトアミノフェンは心の痛みにも有効!?

 鎮痛薬の乱用については過去のコラム「悪名高いOTC鎮痛薬、販売継続の謎」で指摘した。麻薬やブロモバレニル尿素の依存性は言うまでもないが、僕は、非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)やアセトアミノフェンもまた依存物質だと考えるべきだと思っている。今回はその理由について、思い切って大胆な自説を述べてみたい。

 鎮痛薬依存症の治療を行うとき、(麻薬を除けば)ナロンエース(他にはナロン、ウット、奥田脳神経薬など)からの離脱が群を抜いて困難なのは、ブロモバレニル尿素が含まれているからだ。しかし、NSAIDsやアセトアミノフェンのみが主成分の鎮痛薬でも離脱が難しいケースがある。

 オープンして15年目になる当院は「どのようなこともご相談ください」と言い続けていることもあり、精神症状を訴えて受診する患者が少なくない。精神科に紹介してそれっきり、というケースもあるが、精神科と併診したり、精神科から戻って来て再び当院のみで診たり、という場合も多い。そういった(特に若い)男女を診ていていつしか気付いたのが、「彼(女)らは抗精神病薬のみならず鎮痛薬を多量に求める」ことだ。

著者プロフィール

たにぐち やすし氏●1991年関西学院大学社会学部卒。商社勤務を経て、2002年大阪市立大学医学部卒。研修医終了後、タイのエイズ施設でのボランティアを経て大阪市立大学医学部総合診療センター所属となり、現在も同大非常勤講師。2007年に大阪・梅田に開業。日本プライマリ・ケア連合学会指導医。労働衛生コンサルタント。

連載の紹介

谷口恭の「梅田のGPがどうしても伝えたいこと」
患者さんに最も近い立場で医療を行いたい……。それを実現するため医師6年目に資金300万円で開業した谷口氏。「どのような人でも、どのような症状でも受け入れる」をポリシーに過去11年で3万人以上の初診患者を診察した経験を基に、開業医のやりがいや苦労、開業医に求められるミッションを若手医師向けに語ります。

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