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緊急事態宣言よりも、苦しんでいる患者よりも大事な“ユメ”って何だ?

 海外から「中途半端な緊急事態宣言」と揶揄されている日本の中でも、宣言を守らない店が最も多いと思われる大阪。さらに、その中でも“最悪”と思われる店舗が、実は太融寺町谷口医院のすぐ近くにある。それも直上、つまり当院(4階)が入っているビルの5階にその店舗=ボクシングジムがある。

 しかも、このボクシングジム、緊急事態宣言を守らないだけではない。ガンガン音楽をかけ、大人数でパンチやキックを延々続けるのだ。そんなことをするとどうなるか。騒音だけでなく、耐え難い振動が当院に伝わってくる。いくら注意してもおかまいなし。患者のことなんて知ったこっちゃぁない、と言わんばかりにどんどん振動を出し続けるのだ。ひどいときはファイターの声が響いてくるほどだ。

 振動と騒音に怯える患者を放っておくわけにはいかない。もちろん当院のスタッフも極度のストレスを感じ疲弊しきっている。連日の「発熱外来」でかなり神経をすり減らしているところに、階下への気配りゼロの振動・騒音に悩まされるわけだからやっていられない。採血時に大きな振動がくれば神経損傷の事故を起こしかねないし、ついに先日レントゲン室の壁にヒビが入った。最悪放射線事故の可能性も考えねばならなくなる。

著者プロフィール

たにぐち やすし氏●1991年関西学院大学社会学部卒。商社勤務を経て、2002年大阪市立大学医学部卒。研修医終了後、タイのエイズ施設でのボランティアを経て大阪市立大学医学部総合診療センター所属となり、現在も同大非常勤講師。2007年に大阪・梅田に開業。日本プライマリ・ケア連合学会指導医。労働衛生コンサルタント。

連載の紹介

谷口恭の「梅田のGPがどうしても伝えたいこと」
患者さんに最も近い立場で医療を行いたい……。それを実現するため医師6年目に資金300万円で開業した谷口氏。「どのような人でも、どのような症状でも受け入れる」をポリシーに過去11年で3万人以上の初診患者を診察した経験を基に、開業医のやりがいや苦労、開業医に求められるミッションを若手医師向けに語ります。

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