糖尿病の基本的な血糖コントロール目標はHbA1c<7%とされています。多くの文献にこの血糖コントロール目標はエビデンスに基づいて決定されたと書かれていますが、では、どのようなエビデンスによって決定されたのでしょうか。また、この7%という数値にはどの程度の厳密性があるのでしょうか。7%なのでしょうか、それとも7.0%なのでしょうか。血糖コントロール目標をどこに設定するかは糖尿病の臨床にとって非常に重要な問題ですので、これらの問題について2回に分けて検討したいと思います。
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著者プロフィール
1967年東京大学工学部卒業、72年同大学院修了、72年~77年富士通研究所に勤務後、77年大阪大学医学部に編入。81年同卒業後、大阪大学老年科を経て1990年から明舞中央病院、2009年同院長。HbA1c、グリコアルブミンを中心に数学的手法を用いた糖尿病の臨床研究を展開。

連載の紹介
田原保宏の「数理糖尿病学」
HbA1cに関する多くの問題について数学的研究を進めたことから田原氏が創成したのが「数理糖尿病学」です。糖尿病に関するさまざまな課題を数理糖尿病学で解くとどうなるか、詳しく解説していきます。
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