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HbA1c・GA、その対比の推移を簡単に見る方法
各数値とその対比をエクセルで管理する

2021/02/25
田原保宏(明舞中央病院糖尿病内科)

 これまで、HbA1cとグリコアルブミン(GA)と血糖の関係や両指標間の相違点について述べてきました。両者はともに平均血糖を反映する指標ですが、HbA1cが過去4カ月という長期の血糖を反映するのに対し、グリコアルブミンは過去2~4週というやや短期の血糖を反映します。血糖コントロールが変化した場合、HbA1cが半減期1カ月でゆっくり血糖を追随するのに対し、グリコアルブミンは半減期17日の速さで血糖を追随します。両指標は共に合併疾患や個人差によって影響され、症例によっては両者が大きく乖離します。両指標はこのように異なった振舞いをするため、両者を併用すると血糖コントロール状態をより詳しく把握することができます。

 両指標を併用する場合、問題は両者の比較が面倒なことです。通常は、グリコアルブミンをHbA1cに変換し、実測のHbA1cと比較して血糖コントロール状態を判定することになりますが、グリコアルブミンをHbA1cに一つずつ変換して比較するという作業は煩わしい作業です。血糖コントロールが不安定な患者の場合、長期的な変化を把握することも必要ですが、電子カルテの数値を見て、長期的変化を把握するのも容易ではありません。HbA1cとグリコアルブミンという2つの指標を使いこなすためにはいろいろな工夫があると思いますが、経過図と対比図というグラフにすると非常に便利で、とても分かりやすくなります。今回はこの経過図と対比図について紹介したいと思います。

著者プロフィール

1967年東京大学工学部卒業、72年同大学院修了、72年~77年富士通研究所に勤務後、77年大阪大学医学部に編入。81年同卒業後、大阪大学老年科を経て1990年から明舞中央病院、2009年同院長。HbA1c、グリコアルブミンを中心に数学的手法を用いた糖尿病の臨床研究を展開。

連載の紹介

田原保宏の「数理糖尿病学」
HbA1cに関する多くの問題について数学的研究を進めたことから田原氏が創成したのが「数理糖尿病学」です。糖尿病に関するさまざまな課題を数理糖尿病学で解くとどうなるか、詳しく解説していきます。

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