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【第10回】
30年ぶりに改訂されたRAの寛解基準はどんな基準ですか?

2010/12/03
岸本暢将、田巻弘道、岡田正人(聖路加国際病院アレルギー膠原病科〔成人、小児〕)

研修医 先生、お帰りだったんですね。アトランタでの米国リウマチ学会(ACR)年次総会はどうでした?

指導医 なかなか充実した学会だったよ。関節リウマチRA)の寛解基準や、リウマチ性多発筋痛症の診断基準、ステロイド誘発骨粗鬆症の治療推奨、乾癬性関節炎の治療推奨も発表され、盛りだくさんの内容でした。ところで、以前相談のあったRAの患者さんの状態はどうですか?

研修医 DAS28寛解(連載第7回参照)になっています。先生に“Treating RA to target(T2T:到達目標を持ったRA治療)”について教えていただくまでは、漠然と炎症反応を見ながら治療していたのですが、あれ以来、明確な目標である“寛解”を目指して治療するために、数カ月に1回はDAS28を評価するようになりました。

指導医 すばらしい。

研修医 ただ、先日、DAS28のことをほかの病院で働いている研修医仲間にも教えてあげたのですが、「CRPの検査値がその日のうちに出ないので、DAS28が計算できない」と困っていました。

指導医 なるほど。確かに診察時にすぐに計算できないのは不便だね。実は、検査値なしでもRAの疾患活動性を評価できる指標があるんだよ。

研修医 え、本当ですか?

指導医 CDAI(Clinical Disease Activity Index)といって、腫脹関節数(0-28)、圧痛関節数(0-28)、医師の疾患活動性全般評価(VASで0-10cm)、患者の疾患活動性全般評価(VASで0-10cm)を単純に足すだけで計算できるんです(表1)。DAS28は、電卓がないと計算できないし、急性反応蛋白(CRPあるいは血沈のいずれか)の評価も必要ですから、CDAIは実臨床ではさらに使いやすい指標といえます。

著者プロフィール

本連載は、聖路加国際病院アレルギー膠原病科の岸本暢将(きしもと みつまさ)氏、田巻弘道(たまき ひろみち)氏、岡田正人(おかだ まさと)氏らが中心となり執筆します。

連載の紹介

【臨床講座】非専門医のためのリウマチ・アレルギー診療Update
リウマチ膠原病・アレルギー領域は、新しい治療法の開発が盛んで、診断基準も見直されるなど、目まぐるしく変化しています。この領域の診断法、治療法を、最新の話題を交えながら分かりやすくお伝えします。

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