
1973年、CTが世界で初めて商品化されました。それから45年以上の月日が経ち、今やCTはありふれた一般検査の一つとなっています。偉大なる先人たちは、視診・聴診・打診・触診など巧みな診察技術と豊富な医学的知識から、患者の体内で生じている「病」を推察し、経験に基づいた診断を下してきました。現在ではCTなどの画像診断を用いることで容易に患者の体内を観察でき、より精度の高い客観的診断が可能となっています。
完璧な診断を求める几帳面な気質の日本人は、これまでにCTを多用してきました。その結果、現在では単位人口当たりのCT設置台数は日本がダントツの世界1位であり、CT大国となっています(1位 日本:107台/百万人、2位 豪州:64台/百万人)1)。つまり、我々はCTを身近な検査として活用できる、一見、幸せな環境で暮らしていると言えます。