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再診が多い病気、大人は高血圧と不眠、子どもは?

2012/04/16

 注目された2012年度の診療報酬改定ですが、結局、全体で0.004%のプラス改定になりました。中央社会保険医療協議会(中医協)で日本医師会が引き上げを求めていた再診料は据え置かれ、初再診料をはじめとした基本診療料の議論は2014年度改定で改めて行われる見通しです。次回改定では、技術料やコストの評価が大きな検討テーマになりそうです。

 初再診料の議論はさておき、初診再診と疾患の関係でまず思い浮かぶのは、急性期の疾患に初診患者が多く、慢性疾患に再診患者が多いことです。この程度なら容易に想像できますが、疾患の細かい種類や患者の年齢によって初診・再診のデータに何らかの変化や傾向が現れるのでしょうか。そこで、いつものように健康保険組合のレセプトを使って調べてみました。

 調査の対象は、2010年1~12月に健保組合への加入が確認された約81万2000人(0~19歳:22万人、20~49歳:47万6000人、50~69歳:11万6000人)です。3つの年齢区分(0~19歳、20~49歳、50~69歳)ごとに受診データを集計し、疾病をICD10細分類(細分類がない場合は小分類)に基づいてカウントした結果、出現した疾病分類の数は以下の通りになりました。
  0~19歳:3725分類
 20~49歳:4375分類
 50~69歳:3574分類

加齢に伴い初診と再診に相関関係が…
 次に疾病分類別に実患者数を算出し、さらに外来患者に絞り込むため、初診あるいは再診の算定が1回でもあった患者の数を集計しました。この際、実患者数は初診と再診のそれぞれで集計しているので、2010年の1年間で1人の患者に初診と再診が算定されていれば、両方に1人ずつカウントすることになります。なお、同一疾患で複数の医療機関にかかった患者の場合、初診が2回以上算定されていても実患者数は1人と見なしています。また、同一疾患で一つの医療機関に通院した患者の場合、初診が別々の月に計2回以上算定されていても、やはり1人としています。

 その上で、各疾患の実患者数のうち初診算定があった患者の比率を「初診率」、再診算定があった患者の比率を「再診率」とし、相関関係を調べてみました。前述の3つの年齢区分ごとに、実患者数の多い上位100疾患の初診率と再診率の分布状況を示したのが、図1~3です。

著者プロフィール

木村真也(株式会社日本医療データセンター社長)●きむらしんや氏。1981年京都産業大学卒。大手外資系製薬会社マーケティング部長、CROバイスプレジデントなどを経て、2002年に日本医療データセンターを設立。

連載の紹介

レセプトを読み解く
日本医療データセンター(JMDC)では、複数の大手健康保険組合からのレセプトや健診データを基に、様々な分析を行ってます。1000万件を超える膨大なデータから、同社社長の木村氏が、医療の「今」を探ります。

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