2019年5月に日本初の吸入ステロイド薬(ICS)/長時間作用性β2刺激薬(LABA)/長時間作用性抗コリン薬(LAMA)の3成分配合吸入薬テリルジー100エリプタが、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の適応で薬価収載されてから、既に約3カ月が経過しました。
エリプタ製剤は、図1に示すように、各成分のドライパウダー製剤が2つの渦巻き状のブリスターシートに各々収められ、吸入する直前にカバーを開ける薬剤装填操作を行うことで両方のシートが同時に剥がされ、吸入口から吸い込まれる空気により、初めて各成分が混ざる仕組みになっています。この図を見ると、配合薬と言っても、レルベアやアノーロのような2成分の配合薬では、各成分が吸入直前まで左右別々のブリスターシートに収められていることが分かります。しかし、テリルジーでは3種類の薬剤に対し、2つのブリスターシートですので、エリプタ製剤として初めて、1ブリスターシート内に2成分が混ざることになります。

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