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外来で診る皮膚軟部組織感染症(2)
丹毒、蜂窩織炎に使用すべき抗菌薬は?

2020/05/18
岡 秀昭(埼玉医科大学総合医療センター)

 丹毒の原因菌は溶血性レンサ球菌です。この菌はマクロライド系抗菌薬には耐性化が進んでいるものの、ペニシリンにはしっかりと感受性があります。ペニシリンは最も有効で安全性も高く、安価な薬剤です。故に丹毒の際は、アモキシシリンのようなペニシリンを処方します。蜂窩織炎の場合には溶血性レンサ球菌に加えて黄色ブドウ球菌を原因菌として疑います。

 黄色ブドウ球菌はペニシリンへの耐性化が進んでおり、セファレキシンやセファゾリンのような第1世代セフェム系抗菌薬を選択してください。黄色ブドウ球菌といえば、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)が気になったり、第3世代セフェム系抗菌薬やニューキノロン系抗菌薬の方が良いのではないかとお考えの先生方もいらっしゃるでしょうし、実際に処方されているのをよく目にします。

著者プロフィール

岡秀昭(埼玉医科大学総合医療センター総合診療内科・感染症科教授)●おかひであき氏。2000年日本大学卒。日本大学第一内科で研修後、横浜市立大学、神戸大学、東京高輪病院などを経て、2020年7月より現職。

連載の紹介

岡秀昭の「一般外来で感染症をどう診る?」
「感染症専門医が勧める検査なんかいちいちやってられない」――感染症治療に対して、そんな思いを持っておられませんか? 岡秀昭氏をはじめとした埼玉医大総合医療センター感染症科のメンバーが、プライマリ・ケア医が最低限押さえておくべき感染症診療のポイントを解説します。

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