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誤嚥性肺炎に嫌気性菌に効く抗菌薬は必須か?

2020/02/27
岡 秀昭(埼玉医科大学総合医療センター)

 前回は誤嚥性肺炎との診断の中に、実際には抗菌薬が必須ではない化学性肺臓炎の場合があると解説しました。それでは誤嚥性肺炎と確定診断できた場合には、外来や在宅ではどの抗菌薬を用いるべきでしょうか? 

 “本物”の細菌性の誤嚥性肺炎は、パーキンソン病、進行した認知症慢性アルコール中毒歯周病といった基礎疾患があったり、抗精神病薬の服用や脳血管疾患の後遺症、誤嚥といった基礎疾患やリスク因子がある患者で発生します。化学性肺臓炎と比べ、たいていは嘔吐は目撃されておらず、悪寒はまれで、比較的ゆっくりとした経過で発症します。このような誤嚥性肺炎を診たとき、「起因菌は口腔内嫌気性菌だろう。だから嫌気性菌に有効な抗菌薬を選ぶ!」というのは少し前ならば、十分かつ素晴らしい解答でした。

著者プロフィール

岡秀昭(埼玉医科大学総合医療センター総合診療内科・感染症科准教授)●おかひであき氏。2000年日本大学卒。日本大学第一内科で研修後、横浜市立大学、神戸大学、東京高輪病院などを経て、2017年より現職。

連載の紹介

岡秀昭の「一般外来で感染症をどう診る?」
「感染症専門医が勧める検査なんかいちいちやってられない」――感染症治療に対して、そんな思いを持っておられませんか? 岡秀昭氏をはじめとした埼玉医大総合医療センター感染症科のメンバーが、プライマリ・ケア医が最低限押さえておくべき感染症診療のポイントを解説します。

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