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第3回 
オピオイド無効の疼痛患者ではせん妄を疑え!

2019/03/26
小川朝生(国立がん研究センター先端医療開発センター精神腫瘍学開発分野長)

 第1回第2回では、BPSDの原因が「痛み」である場合を紹介しました。一般診療では、「身体は身体、認知は認知」と別々に取り上げられがちではありますが、両者が意外にも影響し合っていることを感じていただけたのではないでしょうか。

 今回は、BPSDではないものの、BPSDと誤解されがちな「せん妄」を紹介したいと思います。時々、BPSDの症状の1つとしてせん妄が出ているケースを見かけますが、せん妄は意識障害の1つで、BPSDとは全く異なる病態です。入院患者におけるせん妄は転倒の原因となるため、その原因を見つけて対応するというよりも、転倒予防のために拘束するか否かなど、医療安全上の観点から対応が考えられることが多いと思います。

 また時に、せん妄として痛みを訴える患者も存在します。せん妄への適切な対応により痛みの訴えが消失した例を見てみましょう。

著者プロフィール

小川朝生(国立がん研究センター先端医療開発センター精神腫瘍学開発分野長)●おがわあさお氏。1999年大阪大学卒。国立病院機構大阪医療センターなどを経て、2013年に東病院臨床開発センター精神腫瘍学開発分野長、2015年より現職。

連載の紹介

意外と簡単!認知症に伴うBPSD解決策
認知症に伴うBPSD(行動・心理症状)と診断したその症状、もしかしたら痛みや空腹などが原因で生じているのかもしれません。BPSDに対して薬物療法を行う前に確認すべき身体的な問題とその解決策を、ケースとともに国立がん研究センター東病院の小川朝生氏が解説します。

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