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日経おとなのOFF presents 医師の絶対教養 美術編

「皇室の名宝」にはハイセンスな遊び心が満載

 「皇室の名宝」と聞いて、読者の皆さんは、どんなお宝を想像するだろうか。しかも「宮内庁が所蔵する我が国屈指の名品」と言われたら……。

 格式張った、背筋を正してでなければ拝見できないような作品が並んでいるのかと思いながら向かった「皇室の名宝」展は、良い意味で、予想に反した展覧会であり、皇室が代々受け継いでいる、ユーモアのセンスを身近に感じることのできる展覧会だった。個人的な感想だが、驚くほど“お茶目な”作品が陳列されていたのだ。

 例えば、即位や行幸の場面を描いた屏風絵から、当時の生活を垣間見ることができる。即位や行幸という皇室にとってはたいへん大切な行事を描いているにもかかわらず、そこには、よそ見をしている貴族やおしゃべりをしている庶民、うたた寝しているのでは?と思われるような武士の姿が生き生きと描かれている。

 ヨーロッパの王族は、こんな絵を容認するだろうか。即位の儀式に真面目に参加していない人々の姿を、認め受け入れ、代々の名宝として受け継げるのは、皇室に遊び心がたっぷりあるからこそ、ではないだろうか。

連載の紹介

日経おとなのOFF presents 医師の絶対教養 美術編
レオナルド・ダ・ヴィンチの時代、医学と芸術に境界はなかった――。いつの間にか生じてしまった医学と芸術の境界を埋めるため、日経メディカル Onilneと、人生をより豊かにするオフ生活情報誌「日経おとなのOFF 」がコラボし、同誌に掲載された美術展情報をお届けします。芸術好きの先生はもちろん、「美術展になんて興味がなかった」という先生方の“絶対教養”向上に貢献します。診療の合間の息抜きや、日常からのつかの間の逃避行に、お役立てください!

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