日経メディカルのロゴ画像

特別編 2020年の心房細動最新知見【前編】
いつ誰にアブレーション?心房細動を予測するAI

2020/09/29
小田倉 弘典(土橋内科医院院長)

 大きな学会に数日出席すると、自分の関わっている領域についての知識がとても深まり、その知識を日々の研究や診療に生かしていこうとの思いを新たにする機会にもなります。その一方で、他の研究成果を目にして、自分のやっていることへの問題点に気付いたり、時には自分の研究を根本から見直す契機になることも少なくありません。

 米国の哲学者トマス・ネーゲルは、人間は前者のような「真剣であることの避け難さ」を持つのと同時に、後者のような「疑うことの逃れ難さ」を持つ存在だと指摘しています1)

 このほど、第84回日本循環器学会JCS2020)、そして欧州心臓病学会ESC2020)は、コロナ禍の特殊な状況下で開催されました。これらの学会は、哲学者の箴言を持ち出すまでもないくらい、私たちに循環器病学のテクノロジーおよび情報制御の目覚ましい「革新」と、それらに対する「省察」の重要性の両面を気付かせてくれたという点で、画期的な学会となりました。

著者プロフィール

小田倉弘典(土橋内科医院〔仙台市〕院長)●おだくら ひろのり氏。1987年東北大卒。仙台市立病院循環器科、国立循環器病研究センター、仙台市立病院循環器科医長を経て2004年より現職。ブログ「心房細動な日々」。 ※2013年4月以降、コラムの内容に関連して開示すべき経済的な利益相反関係にある製薬企業はありません。

連載の紹介

プライマリ・ケア医のための心房細動入門リターンズ
患者背景によって治療方針が大きく変わる心房細動。循環器疾患を専門としないプライマリ・ケア医向けに、実際の症例や最新のエビデンスを交えながら、心房細動の診断・治療を“分かりやすさ最優先”で解説する人気コラムが、4年ぶりに帰ってきました。

この記事を読んでいる人におすすめ