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第11回 高齢者の抗凝固薬で気になる「転倒・服薬アドヒアランス」
抗凝固薬の服用を怖がる患者にどう説明する?

2019/10/15
小田倉 弘典(土橋内科医院院長)
抗凝固薬の服用を怖がる患者にどう説明する?の画像

指導医 前回のカンファレンスで、転倒や服薬アドヒアランスが問題になりました。まず転倒リスクについて、エビデンスはありましたか?

研修医 はい。それが意外にも、抗凝固薬は転倒による出血リスクには影響しない1、2)、あるいは出血リスクよりも予防効果が上回る3)とする研究が多かったのです。ある研究では、1年間で295回転倒して初めて、転倒による大出血リスクがワルファリンの脳梗塞予防効果を上回ると報告されていました4)

指導医 抗凝固薬を服用する高齢者の出血リスクとして転倒は上位に挙げられるけど、だからといって処方を差し控える根拠にはなりにくいということだろうね。

著者プロフィール

小田倉弘典(土橋内科医院〔仙台市〕院長)●おだくら ひろのり氏。1987年東北大卒。仙台市立病院循環器科、国立循環器病研究センター、仙台市立病院循環器科医長を経て2004年より現職。ブログ「心房細動な日々」。 ※2013年4月以降、コラムの内容に関連して開示すべき経済的な利益相反関係にある製薬企業はありません。

連載の紹介

プライマリ・ケア医のための心房細動入門リターンズ
患者背景によって治療方針が大きく変わる心房細動。循環器疾患を専門としないプライマリ・ケア医向けに、実際の症例や最新のエビデンスを交えながら、心房細動の診断・治療を“分かりやすさ最優先”で解説する人気コラムが、4年ぶりに帰ってきました。

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