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第3回 抗凝固療法を始めるにあたって心得ておくべきこと(1)
出血を恐れる患者に抗凝固療法の利益をどう説明する?

2012/06/21

指導医 今日は、当クリニックで唯一予約を取って行っている「心房細動外来」の前半の問診を担当してもらったので、レビューをしてみようか。患者さんをプレゼンしてください。

研修医 はい。患者さんは77歳の女性、Bさんで、2カ月前から娘さんご家族と同居することになり、1カ月前に他クリニックから当クリニックに紹介されました。10年前から降圧薬を処方されています。

 これまで発作性心房細動を年2~3回認めており、心電図も記録されていますが、1時間程度で自然に停止しており、これに関しては特に治療を受けていませんでした。家族構成は娘さんご夫婦、お孫さんとの4人暮らしで、現在は特にお仕事もなく、家にいることが多いとのことです。服薬管理はご本人がしておられます。

 先月の初診時に抗凝固薬についてお話ししたところ、次回まで考えさせてほしいとのことでしたので、「心房細動外来」の予約を取って本日受診されました。

指導医 ありがとう。当クリニックでは、初めて抗凝固療法を導入する患者さんには、初診時に簡単に抗凝固薬の必要性と飲み方を説明し、それについてのパンフレットと質問票(表1)を渡して、2回目までに書いてくるように患者さんにお願いしています1)

著者プロフィール

小田倉弘典(土橋内科医院〔仙台市〕院長)●おだくら ひろのり氏。1987年東北大医学部卒。仙台市立病院循環器科、国立循環器病センター、仙台市立病院循環器科医長を経て2004年より現職。ブログ「心房細動な日々」

連載の紹介

プライマリケア医のための心房細動入門
患者数が増え続け、治療方針も大きく変化している心房細動。循環器疾患を専門としないプライマリケア医向けに、実際の症例や最新のエビデンスを交えながら、心房細動の診断、治療を“分かりやすさ最優先”で解説します。
『プライマリ・ケア医のための心房細動入門』が書籍になりました

 本連載のバックナンバーを大幅に加筆・修正し、書き下ろしも加えて全体を再構成。2014年1月に発表された「心房細動治療(薬物)ガイドライン(2013年改訂版)」の内容も踏まえ、「リスクマネジメント」の視点から心房細動診療の進め方を分かりやすく解説しました。(小田倉弘典著、日経BP社、3500円税別)

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