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NASH、放射線防護、神経変性疾患
5分で分かる!オートファジー研究の最先端

2016/10/06
西村尚子=サイエンスライター

 東京工業大学栄誉教授 大隅良典氏のノーベル医学・生理学賞受賞が決まり、今年も喜びに沸く日本だが、毎年思うのは、医学・生理学賞には二つのタイプがあるということだ。1つは、昨年の大村智氏(北里大学特別栄誉教授)の抗生物質探索研究のように、すでに世界的な貢献を成し遂げた成果に与えられるもの。もう1つは、山中伸弥氏(京都大学iPS細胞研究所教授)のiPS細胞研究のように、まだ先だが、将来、社会に大きく貢献するだろうと期待されるものだ。大隅氏のオートファジー研究は、もちろん後者に入るだろう。

 10月4日に東京工業大学すずかけ台キャンパスで行われた、2度目の受賞決定記者会見。ともすると、医療応用や研究内容と離れた日常生活についての質問に流れがちなところを大隅氏は、「基礎科学を重要視してこそ、応用の可能性が開ける」と何度も強調した。出芽酵母一筋で研究を続けていることに対しては「なんといっても酵母が気に入っているから。好きなお酒に使われることでもあるし」と場を和ませる一面も見せた。

著者プロフィール

西村尚子●にしむら なおこ氏。1991年早稲田大学人間科学部人間基礎科学科卒業。専攻は細胞生物学。約10年にわたり科学雑誌『ニュートン』の編集に携わった後、フリーランスのサイエンスライターとして活躍中。主な著書に『知っているようで知らない免疫の話』(技術評論社)、『花はなぜ咲くの?』(化学同人)など。

連載の紹介

西村尚子の「サイエンス最先端」
ネイチャー アジア・パシフィックの特約記者や、サイエンス・メディア・センター(SMC)の非常勤スタッフとしても活動する筆者が、医療・医学につながる最先端の科学ニュースを、楽しく、分かりやすく紹介します。

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