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Dr.西&Dr.宮森の「高齢者診療はエビデンスだけじゃいかんのです」

第22回 
見逃しているかも? 勘違いしているかも?
イタイイタイせん妄(1)

2020/07/08
西 智弘(川崎市立井田病院かわさき総合ケアセンター)

 イイダさんは74歳の男性。もともとは和菓子屋さんの職人で、かといって頑固者ということもなく、積極的に店頭に立ってはお客さんと毎日のように大声で笑いあっていた。しかしあるときから、次第に背中の痛みが悪化した。「単なる腰痛だよ。俺も年だからな」と、心配する家族にも笑い飛ばしていたイイダさんだったが、痛みがどんどん悪化してくるために動けなくなり、家族に連れられて来院した。精査の結果は肺癌の骨転移。このままだと背骨が折れて、脚が麻痺してしまうかもしれない、との診断により、疼痛管理と放射線治療のために入院となった。入院後、疼痛管理を目的に緩和ケア科に対して依頼があり、Dr.ニシが担当になった。

著者プロフィール

西智弘(川崎市立井田病院 かわさき総合ケアセンター腫瘍内科/緩和ケア内科)●にし ともひろ氏。2005年北海道大学卒。家庭医療専門医を志し、室蘭日鋼記念病院で初期研修後、緩和ケアに魅了され緩和ケア・腫瘍内科医に転向。川崎市立井田病院、栃木県立がんセンター腫瘍内科を経て、2012年から現職。

連載の紹介

Dr.西&Dr.宮森の「高齢者診療はエビデンスだけじゃいかんのです」
多様な患者さんの姿をユニークに捉え、楽しみながら高齢者診療を行う宮森正氏の「経験から得た言葉や技術」を、それを支えるエビデンスと共に愛弟子の西智弘氏が綴ります。腫瘍内科と緩和ケアの統合を目指し、腫瘍内科・緩和ケア・在宅診療を、ケアセンター科が一括して担う川崎市立井田病院ならではの取り組みも併せて紹介していきます。

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