日経メディカルのロゴ画像

患者のドロ沼愛憎劇にハマりかけた病院

2013/11/11

 前回の視覚障害の認定をめぐるトラブル事例では、認定には指定医療機関の診断書・意見書が必要であるため、病医院がこうしたトラブルに巻き込まれる可能性があることを指摘した。偶然だが、今回紹介するのも、最近起きた診断書がらみのトラブルである。

 近年、成年後見制度に関するトラブルが増えている。成年後見制度とは、認知症や知的障害、精神障害などで判断能力が不十分な方々を保護し、本人の代わりに後見人等(成年後見人・保佐人・補助人)を選定し、契約や意思決定の支援する仕組みだ。

 この制度を申請できるのは4親等以内の親族で、申請には医療機関の診断書が必要になる。そのため、医療機関も成年後見制度に関するトラブルに巻き込まれる恐れがある。今回は、背景に複雑な人間関係があり、医療機関がその泥沼にハマりかけた事例だ。

著者プロフィール

尾内康彦(大阪府保険医協会事務局参与)●おのうち・やすひこ氏。大阪外国語大学卒。1979年大阪府保険医協会に入局。年400件以上の医療機関トラブルの相談に乗り、「なにわのトラブルバスター」の異名を持つ。著書に『患者トラブルを解決する「技術」』(日経BP)がある。

連載の紹介

なにわのトラブルバスターの「患者トラブル解決術」
病医院を構えている限り、いつどんな患者がやって来るかわかりません。いったん患者トラブルが発生し、解決に手間取ると、対応する職員の疲弊、患者の減少という悪循環を招き、経営の土台が揺らぎかねません。筆者が相談に乗った事例を紹介しながら、患者トラブル解決の「真髄」に迫ります。
著者の最新刊『続・患者トラブルを解決する「技術」』好評販売中

 ますます高度化、複雑化する患者トラブルに、医療機関はどう対峙していけばいいのか。ご好評をいただいた前著『患者トラブルを解決する「技術」』の続編として、解決難易度の高い患者トラブルの対処法を体系的にまとめました。前著が基礎編、本書が応用編の位置づけですが、本書だけでも基本が押さえられるように構成しています。(尾内康彦著、日経BP社、2052円税込)

この記事を読んでいる人におすすめ