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【第13回】
冬季に生じる”謎”の「小児流行性暗赤色紅斑症」

2014/02/03

 不思議な症状の患児を連れた母親が来院する、しかも似たような患者が次から次へと――。あれ? 何だろう? 診断できない!どうしようか…。適当に診断して、適当に治療薬を出して、適当に説明してかわすか? 診断に困ったとき、読者諸氏はどのように自己分析しているだろうか?

Aタイプ:「よくあるありきたりの疾患に違いない。ただ、自分のような経験不足で無能な医師が見過ごしているだけだ…」

Bタイプ:「ムム、診断がつかない。それはひとえに、まれな疾患であるがゆえに、優秀な医師である私にも分からないのだ」

 昨年大騒ぎになった「ロドデノールによる白斑事件」は、Aタイプの医師によると、「よくある尋常性白斑」と結論付けられ、診断不能となった。一方、Bタイプの医師は、「これは今までとは異なるタイプの疾患だ」と判断し、化粧品による白斑との結論に達し得た。臨床現場では分厚いテキストを読破した知識量よりも経験豊富な医師の「現場のカン」がモノを言う。さて、「現場のカン」を磨いてみよう。

 ちょっと前置きが長くなった。今回は、冬の外来。診察室に入り込む謎めいた小児の「暗赤色紅斑」がテーマだ。

 最初の患者は、15歳女児。足底の紅斑を主訴に来院、全身症状は良好。掻痒感、疼痛ともわずかに認めるのみ。臨床写真を見てみよう。

連載の紹介

【臨床講座】ドキュメント皮膚科外来
患者はヒタイに病名を書いて来院するわけではない。検査結果を待ってじっくり診断する余裕もない。立ち合い勝負の無慈悲な診療科—それが皮膚科である。教科書に載っていない、皮膚科診療における思考過程を再現してみよう。

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