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第35回
「相方だけ売れてる芸人の気持ち」が分かる心房粗動

2019/11/01
村川 裕二(帝京大学溝口病院)

 浅草の演芸場。
 昔はコンビで舞台に立っていました。
 「ホッピー通り」で飲みました。
 「おい兄弟」と言い合ったのに……。
 相方ばかりが売れてます。
 今回は、「売れっ子の心房細動」が羨ましくて、「ふさぎ込むことが多い心房粗動」のお話。

心房細動と心房粗動は兄弟か

 ほぼ兄弟。
●心房の不整脈
●同じ人に両方とも生じるし、
●心電図も時に紛らわしい
 年齢や心臓病との絡みも似ています。
 心房細動は、カテーテル・アブレーションのおかげで今は花形。
 ピンの仕事があるので、「相方」の心房粗動なしでも暮らせます。

心房粗動とは何だ

 心房細動は「複数の興奮がグルグル回っている」と思われていました。
 しかし、20年前に「ほとんど肺静脈がフォーカス」と分かりました。
 一方、心房粗動は……。
 右房に「大きな興奮旋回1つ」が基本。

なぜ右房か

 右房には……。
●上下の大静脈+右室側に三尖弁→そっちに行けない
●あっちこっちに土手→山を越せない
 川の流れは決まってくる→大きな回路→心房粗動が生じます。
 ゴチャゴチャしてうまく描けない(下図)。

著者プロフィール

村川裕二(帝京大学附属溝口病院第四内科・中央検査部教授)●むらかわゆうじ氏。1981年東京大学卒。83年同大第二内科入局。89年関東中央病院内科、91年東京大第二内科助手を経て2003年帝京大附属溝口病院第四内科助教授。04年同教授。16年中央検査部教授を兼務。

連載の紹介

村川裕二の「ほろよいの循環器病学」
某医学雑誌で10年以上、循環器病学の連載を続けてきた筆者の名コラムが、場所を移して“新装開店”。堅い話になりがちな最新医学の話題をゆるゆる、まったり解説。穏やかな語り口に引き込まれながら、読みふけってしまう。肩肘はらず、グラスを傾けながら、たそがれ時のお供に。イラストも筆者のオリジナル。

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