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第12回
近くて遠きは-ゼロとレイ

2017/11/01
村川 裕二(帝京大学溝口病院)

 クイズ番組を見ていたら……。
 「ゼロレイはどこが違うか?」という問題。
 何のこっちゃ。
 質問の意味が分からない?
 解答者席の利口そうな若者が……
 ●ゼロ→「皆無」
 ●レイ(零)→「ゼロに近い」とか「極めて小さい」
 なのだと「サクッと正解」。
 つまり、「ゼロ=0」で「レイ≒0」なのでした。
 知らなかった。
 お酒の滴も出てこないお銚子は、「中身はレイ」だけど、アルコールのにおいが残るので「ゼロではない」のであります(イラスト)。
 今回は、<ホントにゼロ%>と<ゼロ%とまでは言えない>について考えました。
 松本清張じゃないけど、「ゼロを焦点にした」お話。

まず右脚ブロックから

 会社の健康診断。
 右脚ブロックだけで、「精査」はないです。
 ところが、心筋梗塞や心不全があれば、<右脚ブロックも予後に影響>という報告はポチポチあり。
 さらに、地域住民を<何万人>も集めると……。
 「虚血も心不全も見つかっていない母集団(男性)」ですら、長期的には<右脚ブロック→死亡率が高い>のでした(下図、Bussink BE et al. Eur Heart J. 2013; 34:138-46.)。

著者プロフィール

村川裕二(村川内科クリニック院長)●むらかわゆうじ氏。1981年東京大学卒。83年同大第二内科入局。89年関東中央病院内科、91年東京大第二内科助手を経て2003年帝京大附属溝口病院第四内科助教授。04年同教授。16年中央検査部教授を兼務。20年村川内科クリニック開院。

連載の紹介

村川裕二の「ほろよいの循環器病学」
某医学雑誌で10年以上、循環器病学の連載を続けてきた筆者の名コラムが、場所を移して“新装開店”。堅い話になりがちな最新医学の話題をゆるゆる、まったり解説。穏やかな語り口に引き込まれながら、読みふけってしまう。肩肘はらず、グラスを傾けながら、たそがれ時のお供に。イラストも筆者のオリジナル。

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