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第16回
<片麻痺>患者をCT室に送る前の必須検査は?

2018/09/21
望月 礼子(鹿児島大学病院救命救急センター)

 この連載は救急搬送される患者の病院到着前に、救急隊からの連絡(収容要請)を基にどのように考えるかを、症例ベースで展開しています。病着後にまず確認すべきレッドフラッグは何かを意識しながら、救急ならではの臨床推論を一緒に体験してください。レッドフラッグは「見逃してはいけない疾患を示唆する徴候や症状」を意味します。主訴ごとのレッドフラッグを想起することが、診療の第一歩です。

救急医M 二次元鑑別もレッドフラッグもかなり挙げられるようになったね!

研修医泰海 時間があるときに同期と「じゃあ、今日は主訴<胸痛>を勉強しよう!」って5分間で書いたりしてました。その後は正解(図1の二次元鑑別リスト)を見て、「これ足りなかったねー」とか話すくらいです。5分で書いて、振り返りを入れても全部で10分かからないです。

救急医M 空き時間の有効活用だね! この二次元鑑別シート(図1)は【いつでも、どこでも、誰とでも】勉強できるからね。それを実践してくれてうれしいよ!

図1 主訴<片麻痺>の二次元鑑別リストとレッドフラッグ
二次元鑑別リストは、「主訴ごとに頭の中に鑑別疾患の引出しをつくる」という目的で作成したものです。救急で大切な2つの軸(重症度・緊急度)で分割した4つの枠に、該当する疾患名を挙げています。「右上」の疾患は重症度・緊急度ともに高い疾患で、救急で見逃してはいけない疾患として視覚的に把握できます。なお、各枠内での位置関係は問わないこととしています。中央の目安は、重症度は「入院が必要」、緊急度は「直ちに治療介入が必要」としています。(※クリックで拡大表示されます)

著者プロフィール

望月礼子(鹿児島大学救命救急センター・奄美プロジェクト特任講師)●もちづきれいこ氏。2007年大分大卒。自治医科大学附属病院の初期研修で臨床推論の奥深さに触れ、疾患の宝庫である救急へ。今後の夢は、緊急度・重症度の評価で重要な「レッドフラッグ」を救急隊や離島医療、一般市民に広めること。南極で皇帝ペンギンと語り合うこと。救急科専門医。

連載の紹介

患者到着前から始まるエマージェンシー臨床推論
時間との闘いである救急医療は患者到着前、すなわち救急隊からの病院連絡時から始まる。救急隊の情報を基に原因疾患を臨床推論し、患者到着と同時に適切な対応を提供する--。この目標を達成するために必要となる「救急ならではの思考プロセス」を、救急医の望月氏が独自作成した「二次元鑑別リスト」で見える化する。

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