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BPSDという用語は使わない方がいい!

2015/06/16
宮岡等

 認知症症状のある人が理解できないことを言ったり、行動を取ったりすると、すぐBPSD(behavioral and psychological symptoms of dementia:認知症の行動と心理症状)と呼んで薬物療法による対応を考える医療関係者が少なくない。確かに、BPSDを「認知症患者に頻繁にみられる知覚、思考内容、気分または行動の障害による症状」と定義している本もあるため、そう考える者を責めるわけにはいかない。しかし、なんでもすぐにBPSDと捉えることは、患者の心の声に耳を傾ける機会を逸する恐れがある。

著者プロフィール

宮岡等(北里大学医学部精神科学主任教授)●みやおかひとし氏。慶應義塾大学卒。東京都済生会中央病院精神科、昭和大学精神科を経て1999年から現職。2015年7月から2020年3月まで北里大学東病院院長(兼務)、2017年7月から2019年6月まで神奈川県医師会理事。2020年4月から北里大学病院長補佐を兼ねる。

連載の紹介

宮岡等の「精神科医のひとりごと」
精神疾患患者の増加に伴い、精神科診療に関わる医療従事者は今後ますます増えていきます。精神科医はもちろん、精神科以外の医療従事者にも知っておいてほしい精神医療の現状や課題を、筆者が伝えます。

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