「妊娠中だから薬は使いたくない」「妊娠中は薬の投与を避けたい」と妊娠中の薬物使用に対する不安から、患者自身、あるいは医師が、喘息治療薬が必要であるにもかかわらず中止、制限してしまうケースが少なからずある。しかし、妊婦が重篤な喘息発作を起すと、胎児は低酸素状態になり、流産、胎児発育不全、脳障害を起こす危険がある。
妊娠中の喘息状態については、悪化、改善、不変がそれぞれ約3分の1ずつ報告されている。妊娠によって喘息が悪化した場合は、適切に薬剤を使用してコントロールすることが必要となる。
妊娠中の吸入ステロイド薬はパルミコートが第1選択薬
多くの喘息治療薬は、催奇形性についてはほとんど問題ないとされている。
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著者プロフィール
宮川 武彦(宮川医院院長)●みやがわ たけひこ氏。1969年東邦大卒。70年岐阜大医学部第一内科勤務。72年国立療養所岐阜病院(現国立病院機構長良病院)で喘息外来を担当。78年に岐阜市で宮川医院を開業。

連載の紹介
【臨床講座】喘息治療のツボ
過小評価しがちな喘息の診断のポイント、治療の中心となる吸入ステロイド薬とその併用薬の使い方、自己管理を成功させるための患者指導—。シンプルで効果的な喘息治療を進めるためのアドバイスをお届けします。
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