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トピック◎大阪府が医療非常事態宣言を発表
ワクチン間に合わず、COVIDタイフーン迫る

 「COVIDハリケーン」という言葉をご存じだろうか。2021年1月末に、米国三大ネットワークの1つであるNBCの長寿番組Meet the Pressで、出演者のミネソタ大学感染症研究政策センター所長のMichael Thomas Osterholm氏が発した警鐘だ。4月7日に新規コロナ感染者数が878人と過去最多を記録した大阪府。知事の会見を聞いて真っ先に頭に浮かんだのがこの言葉だった。大阪はまさにハリケーンならぬCOVIDタイフーンに見舞われつつある。

 Osterholm氏は、「新型コロナウイルスの変異株拡散」のリスクを強調、これに「予防対策のゆるみ」や「コロナウイルス再感染の可能性」、さらに「コロナワクチン接種の遅れ」が重なれば、過去に例がないほどに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が拡大する危険性があると指摘。爆発的な感染者増のインパクトを、ハリケーンにたとえてカテゴリ5(台風の場合は猛烈な台風<クラス5>に相当)か、それ以上と指摘したのだった。発言の趣旨はコロナワクチン接種の忌避を防ぐことにあったとみられるが、その後、米国内でワクチン接種が進み感染者の急増も抑えられていることから、この警告は一定の効果を生んだように思える。

著者プロフィール

三和護(日経メディカル編集委員)●みわ まもる。1984年筑波大学大学院医科学修士課程修了。同年日経BP入社。感染症や循環器領域をはじめ、診断エラー学、医師患者関係、心不全緩和ケアなど幅広いテーマに取り組む。共著に『期待されるシルバービジネス』(ダイヤ財団新書)『バイオバンクの展開』(上智大学出版)。

連載の紹介

三和護が迫る「COVID-19の核心」
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の全体像を俯瞰。COVID-19対応の問題点に迫り、その解決のために今、何をすべきなのかを考えます。

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