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第6波だからこそ、国民と我々開業医の品格を問いたい!

2022/01/28
三浦和裕(三浦医院院長)

 前回、東京都による医療機関による新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者の健康観察について書いた。この事業、開始時はこんなことになると思わなかった。これがかなり厄介なのである。保健所を助ける事業のはずが、医療機関も共倒れになりかけている。

 なぜか、第6波では予想以上に患者が増えてしまったのだ。当院のような町の小さな診療所でも1日に発生する陽性患者数が10人を超えている。これは第5波でも経験したことがない数だ。これが累積していくので、健康観察対象者が20人、30人と膨れ上がっていく。1人に対して、電話での健康観察と書類作業に約5分かかるとすると、患者が増えるとその分、その時間も増え、30人では150分、2時間半となる。また、患者も様々で、いろいろと質問されるので、それに答えているとまた時間がかかる。しかし、健康状態についての質問には、できるだけ丁寧に答えたいと思っている。

 ただ、なんだかなぁ~とぐっと疲労感が増すのが、逆ギレされるパターンだ。「仕事中に電話するな!」とか「毎日同じこと聞くな!」と電話口で怒られることがあるのだ。外出中と思われる自宅療養者もいる。

 そもそも、うちの診療所でこの第6波の間にCOVID-19と診断した患者の約半数は、ワクチン未接種だ。健康上の理由からワクチンを打てない場合は仕方がないが、ポリシー?としてワクチンを接種しなかった方に、逆ギレされると、かなりがっくり来る。

 「ワクチン接種しなければ、感染リスクが高いこと、知っていたよね? 感染して、医療者に八つ当たりすんの? リスクを取る覚悟があって接種しなかったんじゃなかったの?」と内心(あくまで)、牙をむく……。

著者プロフィール

三浦和裕(三浦医院院長)◎みうら かずひろ氏。2004年帝京大卒。東京警察病院、聖マリアンナ医科大などを経て、2012年より現職。2017年より品川区医師会理事。日本プライマリ・ケア連合学会認定医、日本外科学会認定登録医、がん治療認定医。

連載の紹介

三浦和裕の「地区医師会感染症担当理事のホンネ(折々グチ)」
品川区医師会理事で、感染症も担当する三浦氏。普段、医師会では感染症関連の仕事は皆無だったのが、新型コロナの流行により、区内のPCRセンターの立ち上げなどに奔走し、いつの間にか、日々更新される新たな通知などを熟読し、医師会員向けに整理し直して発信する立場に。そんな三浦氏が、行政やら日本医師会、東京都医師会、学会からの膨大な情報を通読し、自身も発熱患者の診療の最前線に立つ中で感じたこと、疑問に思うこと(時々は愚痴も)を発信します。

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