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COVID-19ワクチン、接種順位は何のため?

 東京都医師会による新型コロナウイルスワクチンの接種事業に関する会議でのこと。会議開始を待ちながら、一緒に参加している品川区医師会の保健師とともに配布資料に目を通す。配られていたのは、新型コロナワクチンの医療従事者向け接種における基本型接種施設、連携型接種施設(以降、基本型、連携型)のリストだ。

 施設によっては印が付いている。以前の資料では、最初にワクチンが配布される医療機関に印があったので、今回も同様の印かと思っていた。連携型のリストにも同様の印があるのが気になったが、「品川区の施設は増えてないね~」「今日こそ色々決まるといいね」なんて呑気に保健師と話していた。

 会議が始まり、気になる資料の話になった。「基本型は東京都内に160ほどの施設登録がある」とのこと。結構な数が登録したんだな、みんな頑張ってくれるんだ。東京都もワンチームだ、と内心、心強く思った。

 が、続きの言葉に愕然とした。「印は自施設関係者のみに接種する医療機関を表します」とのこと。

 えっ!優先的にワクチンが配布され、そのワクチンを自施設関係者だけに接種して終わりってこと?

 私は、基本型接種施設が地域のワクチン接種において中心的役割を担うものの思っていた。そのため、まずは、自施設の職員に優先的にワクチン接種を行える。まあ、当然の権利だろう、と。しかし、東京都の説明によると、そうではないようだ。

  かわいいふりしてあの子
  わりとやるもんだねと


 「新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の実施に関する医療機関向け手引き」にある役割と違わないだろうか。

著者プロフィール

三浦和裕(三浦医院院長)◎みうら かずひろ氏。2004年帝京大卒。東京警察病院、聖マリアンナ医科大などを経て、2012年より現職。2017年より品川区医師会理事。日本プライマリ・ケア連合学会認定医、日本外科学会認定登録医、がん治療認定医。

連載の紹介

三浦和裕の「地区医師会感染症担当理事のホンネ(折々グチ)」
品川区医師会理事で、感染症も担当する三浦氏。普段、医師会では感染症関連の仕事は皆無だったのが、新型コロナの流行により、区内のPCRセンターの立ち上げなどに奔走し、いつの間にか、日々更新される新たな通知などを熟読し、医師会員向けに整理し直して発信する立場に。そんな三浦氏が、行政やら日本医師会、東京都医師会、学会からの膨大な情報を通読し、自身も発熱患者の診療の最前線に立つ中で感じたこと、疑問に思うこと(時々は愚痴も)を発信します。

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