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酸素ガス◆まさかこんな物まで燃えるとは!

2017/03/31
鈴木正晴(日本産業・医療ガス協会常務執行役員)

写真1 医療用酸素ボンベ

 私は日本産業・医療ガス協会において、医療ガス、関連機器・設備、及び在宅酸素関連機器の安全性の向上や品質の改善向上、利用普及などに携わっています。本連載では、医療ガスの基礎知識を整理するとともに、これまでに起こった事故を紹介しながら、医療用ガスの正しい使い方を解説していきたいと思います。

医療に使われるガス、いろいろ
 薬にはそれぞれの性質、用途や目的によっていろいろな形態があります。内服薬であれば、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、液剤・シロップ剤などですが、本連載でお話しするのは目に見えない医薬品「医療用ガス」についてです。

 医療用ガスの主役である酸素は生命維持に不可欠なものです。亜酸化窒素は全身麻酔や鎮痛に、二酸化炭素は呼吸補助や腹腔鏡下手術時の術野確保に、エチレンオキシド(酸化エチレン)は二酸化炭素と混合して医療器具などの滅菌処理に、窒素は酸素と混合して呼吸用に用いられています。

 これらの医薬品としてのガス以外にも、医療分野では、レーザー治療器にアルゴンが使われたり、MRI超電導磁石の冷却に液化ヘリウムが使われています。最近では、院外心肺停止後患者に対する水素吸入治療法が先進医療として承認されました。これらの医療用ガスのうち、凍結処置に用いる液体窒素以外は、すべて気体の状態で、医療現場の様々なシーンで使われています。

著者プロフィール

鈴木正晴(日本産業・医療ガス協会常務執行役員)●すずきまさはる氏。日本エア・リキード社を経て、現職。日本産業・医療ガス協会が資格化した医療用ガスの最新情報や取り扱い上の注意点を医療機関に伝えるエキスパート、MGR(medical gases representative)の養成にも携わる。

連載の紹介

事故に学ぶ 医療用ガスの正しい使い方
目に見えない医薬品と言われる医療用ガス。その特殊な性質ゆえ、通常の医薬品とは違った使用上の注意点がある。これまで起こった医療用ガスにまつわる事故を通じて、医療用ガスの正しい使い方を学ぶ。

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