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【緊急寄稿】新型コロナウイルス感染症37人への漢方薬治療の報告
オミクロン株に「葛根湯+小柴胡湯加桔梗石膏」が有用な可能性!

2022/01/21
松田 正(みさとファミリークリニック院長)

 当院では2022年1月11日以降、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のPCR検査陽性者が急増し、オミクロン株の流行を実感している旨、前回のコラム(症状別・気管支喘息に使う漢方薬の選び方)で少し触れました。ここ1週間での知見をまとめましたので、読者の先生方のご参考になればと思い、急きょ担当編集者の方に無理を言って記事にしていただきました。

 経口抗ウイルス薬が特別に承認されたとはいえ、オミクロン株への効果が限定的な可能性があり、加えて小児や妊婦さん、授乳中の方には使用できません。急激な感染拡大が見られる今、発症早期からすぐに(PCR結果を待つことなく)開始できる漢方薬は、有用性がますます高まっていると私は考えています。

 当院では約2年にわたって発熱外来を実施しており、多数の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者さんを診察してきました。これまでの経験から、デルタ株までとオミクロン株とでは、漢方薬治療の感受性が大きく異なることを、この1週間の経験で明確に実感しています。

 あくまでも一開業医の少数のデータではありますが、柴葛解肌湯(さいかつげきとう)、すなわち葛根湯(かっこんとう)と小柴胡湯加桔梗石膏(しょうさいことうききょうせっこう)の併用によって、約85%の症例で投与後24時間以内に解熱し、症状が軽快しました。これから数週間は続くであろう大波を乗り切るためにも、新型コロナを疑いながら解熱鎮痛薬のみを処方するのではなく、ぜひ漢方薬による治療も検討していただければと考え、当院でのデータを共有いたします。

著者プロフィール

松田 正(みさとファミリークリニック[埼玉県三郷市]院長)●まつだ ただし氏。1987年日本大学医学部卒。1991年日本大学大学院医学研究科博士課程修了。1990~92年にかけて米国アイオワ大学心臓血管研究所に留学。日本大学医学部内科学兼任講師を経て、2006年にみさとファミリークリニックを開業。もともと漢方薬は全く使用していなかったが、大野修嗣氏(元日本東洋医学会副会長)との出会いから、漢方の可能性に目覚める。大野氏に師事しながら、頭痛をはじめ内科・小児科領域の様々な疾患に対して漢方薬による治療を実践している。

連載の紹介

松田正の「急性疾患にこそ漢方薬を!」
「漢方薬は急性疾患にこそ有用!」という松田氏が、漢方薬の効果を速やかに引き出す「タイミングと用量のコツ」を交えながら、明日の急性期診療にすぐに役立つ漢方薬の使い方を紹介します。ぜひ読者の先生方にも試していただき、ご感想やより良い使い方のご提案をお待ちしています。

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