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第7回 当帰芍薬散
女性の強い味方、当帰芍薬散の上手な使い方

2021/11/15
松田 正(みさとファミリークリニック院長)

 私は漢方薬を使い始める前、「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)は更年期障害の薬でしょ? 作用も弱くてそんなに効かないって話だけど……」と不遜な態度を取っていました。それが今では、「女性の体調不良にはファーストチョイスで、西洋薬は全く太刀打ちできない素晴らしい漢方薬」という認識に変わり、最近では「当帰芍薬散さま」と敬意を持ってお呼びするようにしています。

 1カ月以上内服しないと効果が出ないと思われがちですが、効くときには数日間、遅くても1週間内服すれば、効果をある程度実感できることが多い漢方薬です。西洋薬にはないユニークな薬効で女性を「より輝かせる」のが当帰芍薬散で、これこそが「女性の強い味方」たるゆえんです。

 とりわけ、(1)月経不順、(2)生理痛・月経前症候群(PMS)、(3)頭痛、(4)むくみ、(5)嗅覚障害、(6)更年期障害──に対しては、当帰芍薬散の威力を実感できます。以下では、これら6つの薬効と使用方法を、効果を高めるコツとちょっと面白い(?)トリビアを交えてご紹介します。なお、以下のいずれの用法でも、用量は通常量の「2.5gを1日3回」です。

著者プロフィール

松田 正(みさとファミリークリニック[埼玉県三郷市]院長)●まつだ ただし氏。1987年日本大学医学部卒。1991年日本大学大学院医学研究科博士課程修了。1990~92年にかけて米国アイオワ大学心臓血管研究所に留学。日本大学医学部内科学兼任講師を経て、2006年にみさとファミリークリニックを開業。もともと漢方薬は全く使用していなかったが、大野修嗣氏(元日本東洋医学会副会長)との出会いから、漢方の可能性に目覚める。大野氏に師事しながら、頭痛をはじめ内科・小児科領域の様々な疾患に対して漢方薬による治療を実践している。

連載の紹介

松田正の「急性疾患にこそ漢方薬を!」
「漢方薬は急性疾患にこそ有用!」という松田氏が、漢方薬の効果を速やかに引き出す「タイミングと用量のコツ」を交えながら、明日の急性期診療にすぐに役立つ漢方薬の使い方を紹介します。ぜひ読者の先生方にも試していただき、ご感想やより良い使い方のご提案をお待ちしています。

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