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第1回
急性期こそ漢方の出番!治療的診断も可能

2021/08/23
松田 正(みさとファミリークリニック院長)

 漢方薬は1カ月以上飲み続けないと効果が出ない、東洋医学的な診察で「証」を見極めないと使用してはいけない──といった印象を、多くの先生方がお持ちではないかと思います。このような「緩徐な作用」や「秘密結社的」などのイメージを変えること、そして、日常の急性期診療にすぐに役立つ漢方薬治療を提案することが、この連載の目的です。

 この連載の中では、「証」「陰陽」「虚実」「気血水」といった用語はほとんど出てきません。急性疾患に用いる漢方において「証」自体にあまり重要性はなく、むしろ患者さんの訴える「症状」の方がより大切だからです。

 そして、もう一つ重要なポイントが、「タイミング」と「投与量」です。一般的に行われている朝、昼、夜と1日3回分服する方法では、漢方薬の効果が限定的なケースが多いと経験上感じています。漢方薬をすぐに効かせるには、ちょっとした「コツ」が存在します。連載の中でそのコツを紹介していきますので、読者の皆さんにもこの方法をお試しいただき、より良い方法があれば皆さんから逆提案していただければ幸いです。この連載と読者の先生方のご意見を通して、漢方治療が徐々に進化していくことになれば望外の喜びです。

著者プロフィール

松田 正(みさとファミリークリニック[埼玉県三郷市]院長)●まつだ ただし氏。1987年日本大学医学部卒。1991年日本大学大学院医学研究科博士課程修了。1990~92年にかけて米国アイオワ大学心臓血管研究所に留学。日本大学医学部内科学兼任講師を経て、2006年にみさとファミリークリニックを開業。もともと漢方薬は全く使用していなかったが、大野修嗣氏(元日本東洋医学会副会長)との出会いから、漢方の可能性に目覚める。大野氏に師事しながら、頭痛をはじめ内科・小児科領域の様々な疾患に対して漢方薬による治療を実践している。

連載の紹介

松田正の「急性疾患にこそ漢方薬を!」
「漢方薬は急性疾患にこそ有用!」という松田氏が、漢方薬の効果を速やかに引き出す「タイミングと用量のコツ」を交えながら、明日の急性期診療にすぐに役立つ漢方薬の使い方を紹介します。ぜひ読者の先生方にも試していただき、ご感想やより良い使い方のご提案をお待ちしています。

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