
「土曜、日曜は別メニュー」だったので、ビーフカレー(720円)を頼んだ。平皿に盛り付けられたビーフカレー、サラダ、カップに入った卵スープのセット。
産業医大に取材に行ったのが土曜日。病院は休診日とあって、ロビーの照明は落ち、その奥にあるレストラン「ラセル」も閑散としていた。隣りは職員食堂。したがって白衣を着た職員がラセルに来ることは、平日も週末もほとんどなさそうだ。
入口脇のショーケースのサンプルを見て、「四季の膳」(930円)に決めたが、ガラスに張り紙。「土曜、日曜は別メニュー」とある。店内に入ると、客はほかに2組だけ。テーブルの上のメニューには「肉うどん」「えび天うどん」「かつ丼」「ビーフカレー」といった品書きが8つ並んでいる。
喫茶店でランチメニューを始め、しばらくして客の注文の多いものに絞ったら、これになりました、という感じだ。ちょっと寂しいが、仕方ない。ビーフカレー720円也を注文する。平日メニューも含め、カロリーや塩分表示は一切ない。
5分もせずにトレーに乗って出てきたのは、平皿に盛り付けられたビーフカレー、サラダ、カップに入った卵スープのセット。スプーンに紙ナプキンが巻きつけられているところが、雰囲気に合っている。サラダの器が粉引き風の小鉢で、カレーの皿、スープのカップから浮いているが、これもまあ、土曜のこの店には合っている気がした。
ビーフカレーは、業務用ビーフカレーをそのまま使ったようで、可もなく不可もない味。65点。BGMにサイモンとガーファンクルのヒット曲「アメリカ」を室内楽にアレンジした曲が流れたりして、ちょっとぐっときた。
土・日に病院に来るのはほとんどが見舞客であり、食事をするならちょっと自家用車に乗って、ロイヤルホストとかジョイフルとかリンガーハットに行くのだろう。なので、レストラン運営にあまりコストをかけたくないという経営努力の結果、こういう営業形態になった感じだ。とはいえ、12時35分に自分が出たら誰もいなくなってしまった、というのは少し寂しかった。(4/8)
【訂正】2009年1月26日に以下の点を訂正しました。
・本文中から「タバコも自由に吸えそうである。」との記述を削除しました。関係者の方から「同レストランは、(この取材が行われた)2006年当時も禁煙だった」との指摘をいただきました。