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麻疹はなぜ、歴史に強烈なインパクトを残せたの?
「免疫の記憶喪失」を引き起こすという新事実

2020/06/15

 今回の新型コロナウイルス感染症(COIVD-19)の流行に伴い、感染症と人類の歴史を振り返るような番組や雑誌の特集をよく拝見します。新聞の書籍広告に『疫病と世界史』が掲載され、『感染症と文明』が新書ランキングの1位になる日を令和の時代に経験するとは思いませんでした。どちらも愛読書です。疾病と世界史は特に描写が素晴らしく、大体上巻だけ読んで満足してしまい、下巻を読んだ記憶が薄いんですが……。

 歴史にインパクトを与えた急性感染症といえば、天然痘、麻疹、黒死病(ペスト)、スペイン風邪などが浮かぶのではないかと思います。現在話題となっている感染症のほとんどが動物由来であり、人や物資の交流を通じて世界に広がっていったと考えられています。

 これらについて考えるとき、私の中でいつも疑問に思うことがありました。今回はそのことについて触れさせてください。

著者プロフィール

横田恭子(香川県立中央病院)●よこたきょうこ氏。1998年香川医大卒。その後、内科研修を行い、2003年から聖路加国際病院、国立国際医療センターで感染症科研修を行う。2006年から2008年まで英国の大学院で臨床微生物学、疫学、熱帯医学を学ぶ。その後、聖路加国際病院、香川大学を経て、現在は香川県立中央病院部長。

連載の紹介

Dr.横田の「感染症見聞録」
麻疹や風疹、梅毒やインフルエンザ等々、感染症は今も医療の中心テーマであることに変わりありません。コンサルテーションを中心に活動している感染症専門医の横田恭子先生に、「楽しく、そして為になる感染症の話題」を世界中からピックアップし、正しい知識を得るためのきっかけをお話しいただきます。

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