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Journal of Critical Careから
COVID-19における気胸・縦隔気腫の発症を予測するには

2021/10/12
倉原優(近畿中央呼吸器センター)

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)では、気胸縦隔気腫が多いことが知られています。これは肺炎の重症度が高いからだと思いますが、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)になったCOVID-19では、気胸合併率は10%超とかなり高くなります1)。一方、軽症例も含めると、その頻度は3.9%にまで下がります2)

 肺胞内圧が上昇すると、肺胞が破裂して気胸になるわけですが、この空気が血管鞘を剥離しながら肺門部に達するという現象が起こることがあります。これをMacklin効果3)と呼びますが、これは縦隔気腫でよく認められる所見です。気管支のそばに、気管支では説明できない空気の迷入が観察されます(写真1)。鑑別方法は、上下のスライスを見て、「気道と連続性・交通があるもの」を気管支、「気管支のそばにあるだけでどことも交通が見られないもの」をMacklin効果と判断します。

写真1 Macklin効果(B:気管支、M:Macklin効果)(自験例)

著者プロフィール

倉原優(国立病院機構近畿中央呼吸器センター呼吸器内科)●くらはら ゆう氏。2006年滋賀医大卒。洛和会音羽病院を経て08年から現職。自身のブログ「呼吸器内科医」で論文の解説やエッセイを執筆。著書は『ねころんで読める呼吸』シリーズ、『本当にあった医学論文』シリーズ、他多数。

連載の紹介

Dr.倉原の呼吸器論文あれこれ
倉原氏は、呼吸器病棟で活躍する医師。呼吸器診療に携わる医療従事者が知っておくべき薬や治療、手技の最新論文の内容を、人気ブログ「呼吸器内科医」の著者が日々の診療で培った知見と共に解説します。呼吸器診療の最先端を学べる臨床連載です。

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