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騒音もCOPDのリスク因子!?
European Respiratory Journalから

2021/08/24
倉原優(近畿中央呼吸器センター)

 大気汚染は慢性閉塞性肺疾患(COPD)のリスクとされており、これは有名な見解です。大気汚染といっても色々なものがありますが、基本的に空気中に漂っているモノは大体アウトという印象です。

 さて、大気汚染だけでなく、騒音も健康被害を起こすことが分かっています。騒音ストレスというのは、精神的な影響だけでなく、身体的な影響も大きいとされており、その最たるものが心血管系疾患なのです1)。また、騒音の高曝露地域では高血圧のリスクが低曝露地域と比較して高いと推測されています。

 では、騒音は呼吸器系に一体どのような影響を及ぼすのでしょうか。一説として、ストレスホルモンとしてコルチゾールが分泌され、これが呼吸器疾患発症の引き金になるというものがあります2)

 今回紹介するのはEuropean Respiratory Journalに掲載された、「長期大気汚染と道路の騒音とCOPD:デンマーク看護師コホート(Long-term air pollution and road traffic noise exposure and COPD: the Danish Nurse Cohort)」です(Liu S, et al. Eur Respir J . 2021 May 13;2004594)。

著者プロフィール

倉原優(国立病院機構近畿中央呼吸器センター呼吸器内科)●くらはら ゆう氏。2006年滋賀医大卒。洛和会音羽病院を経て08年から現職。自身のブログ「呼吸器内科医」で論文の解説やエッセイを執筆。著書は『ねころんで読める呼吸』シリーズ、『本当にあった医学論文』シリーズ、他多数。

連載の紹介

Dr.倉原の呼吸器論文あれこれ
倉原氏は、呼吸器病棟で活躍する医師。呼吸器診療に携わる医療従事者が知っておくべき薬や治療、手技の最新論文の内容を、人気ブログ「呼吸器内科医」の著者が日々の診療で培った知見と共に解説します。呼吸器診療の最先端を学べる臨床連載です。

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