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気管支サーモプラスティの効果は10年もつ!
Lancet Respiratory Medicine誌から

2021/04/27
倉原優(近畿中央呼吸器センター)

 気管支サーモプラスティは、吸入薬などの薬物治療に不応性の重症喘息に対して用いられる、気管支鏡を用いたインターベンションです。肥厚した気道平滑筋に熱エネルギーを与えることによって、気道収縮を抑制することが可能です。標的気管支内でバスケットを開き、65℃の通電を10秒行うという作業を両肺に繰り返しますが、通常、3週間以上の間隔を空けて、3回に分けて入院治療を行います。

 さて、この気管支サーモプラスティは5年の追跡においても、喘息増悪の減少、症状の改善、救急外来受診の減少などの効果が見られています1-5)。一度治療を受ければ、長期間恩恵を受ける可能性が期待されており、このたび、10年という長期にわたる観察結果が初めて公表されました。

 紹介するのはLancet Respiratory Medicine誌に掲載された、「難治性喘息患者における気管支サーモプラスティ処置後10年の安全性と有効性:ランダム化比較試験の追跡(Safety and effectiveness of bronchial thermoplasty after 10 years in patients with persistent asthma(BT10+): a follow-up of three randomised controlled trials.)」です(Chaudhuri R, et al. Lancet Respir Med. 2021 Jan 29;S2213-2600(20)30408-2.)。

著者プロフィール

倉原優(国立病院機構近畿中央呼吸器センター呼吸器内科)●くらはら ゆう氏。2006年滋賀医大卒。洛和会音羽病院を経て08年から現職。自身のブログ「呼吸器内科医」を基に『ねころんで読める呼吸のすべて』(2015年)、『咳のみかた、考えかた』(2017年)などの書籍を刊行している。

連載の紹介

Dr.倉原の呼吸器論文あれこれ
倉原氏は、呼吸器病棟で活躍する医師。呼吸器診療に携わる医療従事者が知っておくべき薬や治療、手技の最新論文の内容を、人気ブログ「呼吸器内科医」の著者が日々の診療で培った知見と共に解説します。呼吸器診療の最先端を学べる臨床連載です。

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