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喘息とCOPDのオーバーラップ、日本人の特徴
Int J Chron Obstruct Pulmon Disから

2021/01/26
倉原優(近畿中央呼吸器センター)

 慢性閉塞性肺疾患(COPD)の喘息合併例、喘息のCOPD合併例のいずれも、「喘息とCOPDのオーバーラップ(asthma and COPD overlap:ACO)」と呼びます1)。特に慢性疾患の管理については比較的参考になる先進国の論文を基本的に読むようにしているのですが、日本と海外では診療事情が異なるのも事実です。その点、日本ではACOの論文がとても少ないのが現状です。

 過去の研究では、喘息において胸部HRCTなどの評価でCOPD を合併していると診断された人の割合は19.4~22.7%で2)、逆にCOPDにおいて呼気中一酸化窒素濃度(FeNO)などの評価で喘息を合併していると診断された人の割合は7.8~16.3%と報告されています(図13)。それなりの頻度で両者は合併するのです。

図1 COPDにおけるFeNO分布(文献3より改変引用)

著者プロフィール

倉原優(国立病院機構近畿中央呼吸器センター呼吸器内科)●くらはら ゆう氏。2006年滋賀医大卒。洛和会音羽病院を経て08年から現職。自身のブログ「呼吸器内科医」を基に『ねころんで読める呼吸のすべて』(2015年)、『咳のみかた、考えかた』(2017年)などの書籍を刊行している。

連載の紹介

Dr.倉原の呼吸器論文あれこれ
倉原氏は、呼吸器病棟で活躍する医師。呼吸器診療に携わる医療従事者が知っておくべき薬や治療、手技の最新論文の内容を、人気ブログ「呼吸器内科医」の著者が日々の診療で培った知見と共に解説します。呼吸器診療の最先端を学べる臨床連載です。

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