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CHEST誌から
音楽を聴くと運動耐容能や呼吸困難感が改善する

2018/02/16
倉原優(近畿中央胸部疾患センター)

 COPDの患者さんは色々な運動耐容能の検査を受けます。国内のリハビリテーションに力を入れている病院では運動耐容能を徹底的に調べますが、一般市中病院では6分間歩行試験と肺機能検査くらいで終わってしまうことが多いでしょう。

 とはいえ、外来で「スーパーに通うのに疲れませんか?」「外出は億劫ではありませんか?」などの問診をすれば大体の運動耐容能が分かりますよね。毎回外来で客観的評価をしていたのではキリがありません。日本全国で人手不足が社会問題ですし、そこはこれから工夫していかないと。

 CHESTのオンラインファーストの論文を眺めていて、面白いなと思った論文がありました。COPD患者さんの運動耐容能試験中に音楽を聴いてもらうという臨床試験です。あまりCHESTではこういうトリッキーな論文は掲載されないのですが、編集者の目に留まったのかもしれませんね。私もビビっときました。

 今回の論文は、CHEST誌に投稿された「COPD患者の高強度持久力試験中に音楽を聴くことが与える影響(The impact of listening to music during a high-intensity exercise endurance test in people with chronic obstructive pulmonary disease (COPD).)」(Lee AL, et al. Chest. 2017 Dec 15. pii: S0012-3692(17)33225-7. doi: 10.1016/j.chest.2017.12.001.)です。

 COPDの患者さんで呼吸困難感を評価する方法として、修正MRC質問票がよく用いられます(下表)1)。外来で簡単に問診できますし、毎回記録していけば半定量的な評価が可能です。

著者プロフィール

倉原優(国立病院機構近畿中央呼吸器センター呼吸器内科)●くらはら ゆう氏。2006年滋賀医大卒。洛和会音羽病院を経て08年から現職。自身のブログ「呼吸器内科医」を基に『ねころんで読める呼吸のすべて』(2015年)、『咳のみかた、考えかた』(2017年)などの書籍を刊行している。

連載の紹介

Dr.倉原の呼吸器論文あれこれ
倉原氏は、呼吸器病棟で活躍する若手医師。呼吸器診療に携わる医療従事者が知っておくべき薬や治療、手技の最新論文の内容を、人気ブログ「呼吸器 内科医」の著者が日々の診療で培った知見と共に解説します。呼吸器診療の最先端を学べる臨床連載です。

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