私は救急救命センターに勤めているわけではないので、スーパー救急医である薬師寺先生あたりに解説をお願いしたいテーマでもありますが、とりあえず論文を紹介しましょう。ここはそういうコーナーだから。

 当院には外傷性気胸が来ることはほとんどありません。年1〜2回くらいです。最近、「肺が虚脱してるから胸腔ドレーンを入れましょうというプラクティスなんて古いぜ」という意見が出始めていまして・・・。みなさんご存知ですか?論文の流れを見る限り、この風潮はイギリス発信です。

 穿刺吸引のみで治る気胸が結構多く、胸腔ドレナージなんてやりすぎだということが分かってきました。例えば、自然気胸の患者さん73人に対して、初期治療としての穿刺吸引と胸腔ドレナージを比較した研究1)があります。これによれば穿刺吸引だけで80%が治ったとされています。また、気胸に対して初回治療に穿刺吸引を行う場合と胸腔ドレーンを挿入する場合を比較した別の研究2)においても、穿刺吸引群のうち、1回目の穿刺で何と半数が治癒し、2回目の穿

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